ありんこゆういち大賞 2018(2018/1/1~12/31)

文芸部門

1 位 かがみの孤城 辻村深月

去年の話題をさらいまくった本で、各文学賞を総なめでした。7冠という栄誉の上にありんこゆういち大賞受賞で8冠になりました。おめでとうパチパチ。

中学生のどうしようもない不安と、ファンタジーがとてもうまく融合して感動的な本です。あまりにも激賞されている本なので、これを選ぶのは不本意だったのですが面白さ圧倒的でした。

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2位 みかづき 森絵都

高度経済成長の塾黎明期から受験戦争の塾全盛期。そして少子高齢化の現代まで、一つの塾経営者の家族のみちのりを圧倒的な腕力で書ききった名作です。

ドラマにぴったりと思ったら案の定なるようですね。人生川のごとし。

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3位 羊と鋼の森 宮下奈都

地味という評価も有りますがこの淡々とした空気感の中に、青年の情熱が高圧力で封じ込められています。調律師という音楽の裏方にスポットを当てながら、単なるお仕事小説に終わらない力強さが有ります。

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4位 蜜蜂と遠雷 恩田陸

名作漫画「ピアノの森」との被りが感じられましたが、これだけの分厚い2段組みの本を夢中で一気に読ませるパワーが溢れています。エンターテイメント音楽小説しては過去最高の作品です。出てくる曲聞きながら読むと臨場感抜群。

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5位 鹿の王 上橋菜穂子

ファンタジーにも関わらず、医学についての深い洞察と、世界の構築でリアルな手触りにぞくぞくする、強烈な印象のある本です。人間ドラマと緻密さが同居しているので読んだ後の疲労感もなかなかの物です。

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6位 そしてバトンは渡された 瀬尾まいこ

これをきれい事の本と呼ぶならば呼ぶがよい。この本で泣いてしまう自分が好きです。血のつながる親からつながらない親へ何人もの手を渡り、それでもいつも愛に包まれてきた主人公の素直な姿におじさん号泣。

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7位 慈雨 柚月裕子

どれを選んでいいのか分からなくなる名作メーカー。同作者のヒット作「盤上の向日葵」とどちらがいいか悩みましたが、個人的な好みでこちらに軍配を上げました。夫婦愛の人間ドラマと事件の緊張感の2本のレールが破綻なく同居しています。素晴らしい。

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8位 彼方の友へ 伊吹有喜

全然惜しくもなく直木賞逃した作品ですが、僕は大好きでした。レトロな世界観で戦前戦中の風俗と少女マンガのファンタジーふわふわ感が個人的にヒットでした。表紙もいいし何が文句あったのか分からない位個人的名作。

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9位 天地明察 冲方丁

時代小説苦手ですが、この測量という地道な事を大河小説にした挙句に、胸熱くなる熱血要素迄満載にするとは恐るべし。登場する脇役たちが魅力的過ぎて主人公が霞む勢いです。やはり脇を固める役者が魅力的なドラマは最高。

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10位 アンチェルの蝶 遠田潤子

これでもかと登場人物を痛めつける遠田潤子。お前はドSかと突っ込みながら読むことになりますが、居たたまれない痛々しさの先に見える微かな光に優しさを感じて、何故か読後が爽やかという逆療法のような作家です。本作も悲しさ全開です。

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以下次点 どれも名作だ!

旅猫リポート 有川浩

暗幕のゲルニカ 原田マハ

花が咲くとき 乾ルカ

友罪 薬丸岳

ひと 小野寺史宣

船に乗れ! 藤谷治

ノンフィクション部門

1 殺人犯はそこにいる 清水潔

群馬栃木の県境で期間を置いて失踪した5人の幼児。警察司法で作られた冤罪と、野放しの真犯人。まるで小説のような話ですが全くの実話の上にまだ解決していないという言語道断の事件です。一記者が独自に切り込んだ調査報道の金字塔です。不謹慎ですがかっこよくて震えます。

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2 謝るなら、いつでもおいで 川名壮志

佐世保小6同級生殺害事件の被害者父の部下である新聞記者が、間近で体験した事件を被害者からの目線で描いています。被害者がいかに救われない司法制度なのかということ、そして被害者のプライバシーなんてないも同然という事が痛い程伝わってきます。

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3 軌道 福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い 松本創

日本史上最悪の列車事故が何故起こったのか、そして隠蔽体質、罪の擦り付け体質からどうやって脱却するべきなのか、濃厚に重厚に描かれています。丹念な取材の賜物です。企業人は全員読んで自分の会社の状況を一度振り返るべき。

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4 飼い喰い 内澤旬子

何故か忌み嫌われる屠畜産業。世界各地の屠畜現場を取材した筆者が、とうとう豚を三匹飼育し、それを屠畜場に運び肉にして、食べるまでのルポタージュです。抜群の面白さと食料となる動物への感謝、美味しいお肉に育ててくれる人への感謝、お肉にしてくれる人達への感謝が湧く事必至。

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5 極夜行 角幡唯介

冒険作家として最前線にいる角幡唯介。受賞も多数ありすっかり有名人となりました。丸くなって面白くなくなってしまう人もいますが、はっきり言ってこれが最高傑作。前は少なめだったユーモアがちりばめられており、ぐいぐい読ませるパワーを感じます。極地を共に旅する犬との絆も胸を打ちます。

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6 猟師の肉は腐らない 小泉武夫

猟師をしている古い友人との邂逅の記録です。二人の変わらない友情と、行ったことないのに感じる、山での二人のやり取りに感じる郷愁。じんわりと胸が温かくなります。山での生活は無理だなと思うけれど、食べている物が異常に美味しそうでうらやましくも感じます。

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7 洞窟オジさん 加村一馬

家で虐げられるので小学生で飼い犬と家出をし、老境まで山で自給自足生活をしていた驚くべき人物の一代記です。あまりにもハイパーなアウトドア能力に舌を巻きますが、それ以上に彼の悲しい人生に涙がでます。

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8 ユニクロ潜入一年 横田増生

偽装離婚結婚で名前を変えてまで、ユニクロに潜入しその企業実態に迫ろうとしたぶっ飛んだルポタージュです。ブラック企業の定義云々はなかなか難しいですが、そんな理屈を置き去りにする面白さです。身バレしたら終了の緊張感がたまらない。

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9 「国境なき医師団」を見に行く いとうせいこう

文章力を以前から買っています。豊富な語彙ですらすら文章書いている印象ありますが、これはそんな軽い気持ちが通用しない事に気がついて、せいこうさん自体の意識が変貌していく様が一番の読み物。次第に熱くなっていく彼の心がびんびん伝わります。

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10 奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 石川拓治

映画やドキュメントになった「奇跡のリンゴ」無農薬栽培という事がどれだけすごい事かがこれでもかと書かれています。あきらめなかった事は凄い事ですが、あきらめないレベルあまりにも凄すぎて誰も参考に出来ないです。ふつう考えたら家族の猛攻撃にあって頓挫するか離婚だと思います。結果オーライの奇跡の実話。

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以下次点

個人的には片桐はいりさんの文章力にハート鷲掴みされました。

どれも名作!

断片的なものの社会学 岸政彦

もぎりよ今夜も有難う 片桐はいり

君と一緒に生きよう 森絵都

さかなクンの一魚一会 さかなクン

鎮守の森 宮脇昭

【ごあいさつ】

 

細々と埼玉で活動しております。

出不精ではありますが、呼ばれれば色々邪魔したいなとじわじわ思っておりますので、奇特な方いらっしゃいましたらお誘いのメールなどお願いします。

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